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国枝栄厩舎(美浦)

アーモンドアイやアパパネといった名牝を管理している国枝栄厩舎。この国枝栄厩舎を語る上で外せないのが“栗東留学"関東馬が関西圏のレースに出走する場合は輸送が欠かせないものとなっていますが、栗東に事前に滞在する事で直前輸送により馬体減、テンションが上がる等のリスクを減らす手法。今でこそ当たり前になりましたが国枝師がその走りと言われています。

以前は自身の栗東移籍発言など物議を醸しましたが、それも競馬界を思ってこそ。当然そこには同師なりの哲学があり、それが同厩舎の【鉄板調教】を生み出しているのです。

ここでは2014年の2歳王者となったダノンプラチナと2014年のニュージーランドTを勝ったショウナンアチーヴの直前調教からそれを探ってみましょう。

12月17日栗東CW6F83.1-67.7-53.1-39.5-12.5(馬なり)

これは同じく美浦から栗東に来た小島厩舎の2頭と併せたもので、その内の1頭は朝日杯でも2番人気に推されたブライトエンブレム。それらに馬なりで最先着もさる事ながら1週前に当たる10日には追い切りは行わず、11日に栗東トレーニングセンターへ到着。そこから順調に適応し上記の追い切りを経て最終的に前走比プラス6キロだったのですから調整は完璧だったと言うことでしょう。

またニュージーランドT時のショウナンアチーヴは

4月9日美浦坂路4F52.8-39.5-26.1-13.2(一杯)

と関東圏のレースだったため直前でもしっかり負荷を掛けた調教。中2週だったため1週前は時計は出さなかったが、概ね栗東でも美浦でも直前は流すだけではなく、馬なりでも負荷を掛けるような追い切りだと分かる。

NHKマイルC1週前
4月30日美浦坂路4F57.4?43.3?29.9?16.3(馬なり)

NHKマイルC直前
5月7日美浦南W5F70.5-40.4-12.9(馬なり)

ファルコンS1週前
3月12日美浦坂路4F51.8-24.8-12.8(馬なり)

ファルコンS直前
3月19日日美浦坂路4F50.8-37.3-24.6-12.4(馬なり)

上記はNHKマイルC(6着)、ファルコンS(6着)時のショウナンアチーヴ。馬場を考慮してとの事だが、間隔が空いている以上、しっかり追い切りを行えないのはマイナス材料。

これらを考慮すると栗東滞在以外では

「中間、もしくは最終追い切りで強め以上」

と言った感じでしょうか。コース、坂路は問わず標準タイム以上で追い切って来た場合はしっかりと押さえたい所です。
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