小島茂之厩舎(美浦)
現在までにGIを2勝している小島茂之厩舎ですが、その2頭とも俗に言う「栗東留学組」レースに応じた対策を練る厩舎としても有名で、自身のブログでも出走馬の状態をしっかり伝えるなど競馬ファンへの対応も抜群。その同厩舎の【鉄板調教】を解説致します。
前述の栗東留学のイメージが強いですが基本的には美浦で主流の坂路、南Wの併用調教。時には師自ら跨る事もあり、ここからも管理馬を自分で把握しておきたいという思いが伝わってきます。決して助手任せにしない信念がここまでの成績を残したといえるでしょう。
まずはブライトエンブレムが敗れた2014年の朝日杯のもの。
最終追い切りCW稍 83.4-68.3-53.6-39.8-12.5(G前一杯)
内ダノンプラチナ馬也に6Fで0秒3先行1F併せでクビ差遅れ
外ラスヴェンチュラス一杯を6Fで0秒2追走1F併せで0秒2先着
土曜栗坂稍 58.5-41.3-25.3-12.3(馬なり)
水曜CW良 81.3-67.4-53.7-40.3-13.7(馬なり)
外ラスヴェンチュラス馬也と6F併せで0秒2先着
日曜CW良 58.3-40.9-12.2(馬なり)
内ラスヴェンチュラス馬也を4Fで1秒3追走1F併せで併入
水曜栗坂稍 55.4-41.0-27.0-13.7(馬なり)
内スズカヴァンガード馬也と併せで0秒5遅れ
日曜CW重 59.1-44.4-14.3(馬なり)
木曜栗坂重 57.5-42.6-27.7-13.6(馬なり)
外ラスヴェンチュラス馬也と併せで併入
月曜栗坂良 57.7-43.0-28.0-13.8(馬なり)
水曜南W良 55.3-40.4-13.3(馬なり)
中アポロムサシ一杯を4Fで0秒4追走1F併せで併入
外ラスヴェンチュラス馬也に4Fで0秒4先行1F併せで併入
札幌2歳Sからの直行という事で本数自体は足りていますが、最終追い切り以外は馬なり。札幌2歳S時が早い追い切りを3本消化していた事を考えるとやはり量ではなく、質が足りていなかったという事が分かります。
続いては2015年の1月24日に4歳上1000万下を勝ったテスタメント。
最終追い切り南W良 67.8-52.7-39.2-12.6(強め)
内ポップアップハート強めに5Fで1秒先行1F併せで併入
外エデンロック強めを5Fで0秒6追走1F併せで併入
こちらは最終追い切りでキッチリ時計を出し、中間でも2本の早い時計を計時。やはりレース間隔を考えても中間2本以上の早い時計は必要でしょう。
これを踏まえると
「中間は1本以上の早い時計で最終追い切りは南Wで68秒を切ること」
が同厩舎の【鉄板調教】と言えそうです。最終追い切りが坂路の場合は馬なり以外なら54秒台は最低でも欲しい所です。
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