美浦データベース

戸田博文厩舎(美浦)

高校、大学と馬術部に所属し、江戸崎西高等学校では滋賀国体で優勝。専修大学時にも全日本学生馬術大会で総合優勝するなど馬術をバックボーンとする戸田博文師。馬を動かす事には長けており、馬術仕込の調整こそが同厩舎の【鉄板調教】を支えています。

同師は芝とダートの出走馬で稽古を分ける傾向があり、芝馬は南W、ダート馬はそれに美P、南Dを併用する形。ただし基本は南Wという事は覚えておいていいでしょう。

またレース前に強い調教を行う事が多く、今までの好走馬は最終追い切りで強め以上で追われている事が多いのも覚えておいた方がいいでしょう。

今回は代表管理馬フェノーメノをモデルケースに同厩舎の【鉄板調教】を解説致します。

これは2013年に天皇賞を勝った時の調教内容です。

最終追い切り南W良 84.4-68.5-53.7-39.4-12.4 (馬なり)

日曜美P良 59.2-44.5-14.3(馬なり)

木曜南W良 81.7-66.3-52.3-38.9-13.0(一杯)
内ラッキーバニラ一杯を6Fで0秒5追走1F併せで1秒先着

日曜美P良 54.0-39.8-13.2(馬なり)

木曜南W稍 86.0-69.8-55.4-40.6-12.7(馬なり)

木曜南W重 73.1-57.3-42.0-14.0(馬なり)

レース間隔が前走から約1ヶ月あった事から本数は十分。1週前に強い追い切りを行い、直前は馬なりながら長めでしっかり負荷を掛けた事が分かります。続いて日経賞は

最終追い切り南 W84.3-68.4-53.9-39.3-12.5(仕掛け)
外ヒールゼアハーツ仕掛を6Fで0秒6追走4F併せで0秒2先着

日曜美P良 44.6-14.5(馬なり)

木曜南W重 81.5-66.6-52.8-38.9-12.7(G前一杯)

日曜美P良 59.5-43.8-14.4(馬なり)

木曜南W良 85.0-69.5-54.4-39.6-12.9(馬なり)

日曜南W稍 75.4-58.8-43.1-14.4(馬なり)

木曜南W稍 81.1-65.8-51.3-38.2-12.6(仕掛け)

日曜南W良 73.2-57.9-42.4-13.8(馬なり)

木曜南W良 68.3-53.4-39.4-13.0(馬なり)

こちらは前走がジャパンカップという事もあり、更に間隔が空いていますがその分本数を追っており、1週前、直前と強い調教を行って仕上げています。

この場合、【鉄板調教】は天皇賞ですが、当時の追い切り内容が軽い事からも日経賞時には8割方出来ていたという見方が出来ます。目安としては

「1週前に強め以上、尚且つ最終追い切りコース問わず5F67秒程度で終い12秒5前後」

これが同厩舎の【鉄板調教】となります。ただ上記はGI仕上げであり、条件戦は全体プラス1秒、終いプラス0.5秒の猶予は必要かと思われます。
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